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カメルーンファンドご紹介(2) Ovambaの取り組み

クラウドクレジットの杉山です。

クラウドクレジットが近日ご提供するカメルーン・ファンドでは、Ovambaというカメルーン現地で与信活動を行っているプラットフォームと提携しています。

今回はこのOvambaの戦略やクラウドクレジットのファンドの仕組みについてご説明します。

Ovambaの取組み

前回のブログ「カメルーンとサブサハラ・アフリカ地域の経済」でもご紹介しましたがサブサハラ・アフリカ地域の中小企業はほとんどが伝統的な金融機関にアクセスできておらず、カメルーンでも中小事業者の資金調達ギャップは1200億円程度あるとみられています。

この分野は信頼できる信用情報機関の不在、インフォーマルな貸金業者が無数に存在することによる参入障壁もあり、これまでは先進国のマネーを引き付けるのが難しいといわれてきました。

この問題に対してOvambaは、独自の審査基準を作ることによってこの分野に参入しました。そして、資金調達ギャップの存在によって短期/担保付きの与信取引でも魅力的な期待リターンを提示することで先進国マネーの受け入れを図っています。

(Ovambaの与信審査プロセスのイメージ図)

このOvambaの取組みが「世界の資金調達ギャップと資金運用ギャップを、国と国とを繋ぐことによって両方解消する」というクラウドクレジットのビジョンに合致し、クラウドクレジットはOvambaと提携を行うことにより日本の個人投資家の方に新たな資産運用の機会の提供を行うことに致しました。

 

Ovambaの与信戦略

中小事業者へのファイナンス分野の中でも、カメルーンにおける過去15年間のトレードファイナンス取引のデフォルト率は約0.5%(ソース: International Chambers of Commerce)と、低位安定してきました。

このデフォルト率は、リーマンショック前後の欧米の金融危機の際もほとんど上昇していません。

Ovambaはこのトレードファイナンス分野での与信を行い、

  • ・与信における信用スコアリングでは、のデータポイントを使用

  • ・与信審査のノウハウが得られた小売、資源、農業、インフラに関連する業者に与信の対象を絞る

  • ・現物のBuy / Sell 取引を行い、動産、不動産担保をとる

ことによってさらに損失リスクを低減させ、Ovambaの開業以来のデフォルト件数は2016年3月時点では0件となっています。

またOvambaは今後、カメルーン国内のみならずCEMAC経済圏、ECOWAS経済圏へもトレードファイナンス分野での与信活動を広げていく構想を持っています。

(CEMAC、ECOWAS経済圏の場所)

Ovambaの今後の事業展開にも、クラウドクレジットは注目しています。

 

Ovambaから与信を受ける中小事業者の例

Ovambaから与信を受けた中小事業者の方は、資金をさらなる物品の輸入のための運搬コストに充てています。

 

 

(ガラス輸入業者の倉庫内)


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