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《ペルー小口債務者支援プロジェクトブログ第12弾》女性である私がファイナンス業界で地位を確立するまで

「男性が中心の金融業界で女社長としてやっていくのは簡単なことではありません。」

そう語るのは、Kobranzas代表のAna Vera(アナベラ)Talledo(タジェード)氏。

彼女へのインタビューの様子が、ペルーのメディアで取り上げられました。

 

 

アナベラさんは、大学では法律を専攻。法律は、知識と数年の経験さえあれば、たとえ女性であったとしてもプロフェッショナルとして認められる「民主的」な分野だと思ったとのことです。

 

しかし大学卒業後、人生の窮地に立たされ、自分自身と娘を支えるために起業を余儀なくされたアナベラさん。金融の知識は殆どなかったものの、債務回収業は将来性の高いニッチな市場であると確信し、Kobranzasを立ち上げました。

 

「2004年に暖簾をあげた時は従業員は20人でした。それが僅か4年で120人に膨らみました。これも母や娘が協力してくれたために達成できたことです。」

 

しかし、男性優位主義が根強い金融業界は、アナベラさんが簡単に溶け込めるものではなく、女性であることが不利に感じることもあるそうです。

 

「プロ意識や真剣さは決して男性に引けを取らないはず。」

 

アナベラさんは、女性であるというハンディキャップを乗り越えるために、マーケティングや統計などのツールを習得し、これを武器に事業を拡大してきました。

 

今ではアナベラさんは、母、娘を含めた周囲の女性達の支えで、債権回収業務のパイオニアとして市場を開拓できたとの自負があります。

 

アナベラさんは女社長として、苦労と共に達成感も経験してきた中で、より多くのペルー女性の活躍を願うようになりました。そのために現在ふたつの取り組みを行っています。

 

ひとつ目は、融資や経営アドバイスを通じてペルーの女性達の起業を支えること。債務過多に陥ってしまった女性の返済の手助けや、同じ間違いを繰り返さないためのアドバイスを提供しています。

 

ふたつ目は、多くの女性を雇用すること。Kobranzasの社員の70%は女性です。子育てをしなければならないシングルマザーに配慮して、フレックスタイム制を採用しています。

 

「ペルーでは女性は単純な仕事しか与えてもらえず、プロフェッショナルとして認識されていません。女性が最大限の能力を発揮できる国。ペルーがこれに本気で取り組むのであれば、女性が働きやすい環境を整えなければなりません。」

 

アナベラさんは、子育てをする女性が働けるようになるためには、託児所を増やすなどの取り組みが必要と語ります。

 

クラウドクレジットは、ペルーの女性を支援するKobranzasの活躍を応援しています。


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