ケンブリッジ大学とシカゴ大学:アメリカ大陸におけるオルタナティブ金融市場の調査に乗り出す
ケンブリッジ大学のオルタナティブ金融センター(Cambridge Centre for Alternative Finance)とシカゴ大学のアントレプレナーシップ&イノベーションセンター(Polsky Center for Entrepreneurship and Innovation)は共同でオルタナティブ金融市場調査に乗り出します。この調査は、北米、中米そして南米におけるクラウドファンディング、P2Pレンディング(マーケットプレイスレンディング)、そしてその他の形態の新しい金融についての初の広範囲に渡る包括的な調査になります。
ケンブリッジ側のトップ、ロバート・ワードロップはこう話しています。
「金融業界のデジタル化がもたらした構造変革は世界中の個人とビジネスをフラットな金融サービスで結びつける可能性を持っています。しかし、国毎にこの新しい金融の形には大きな差があります。この調査は、将来のより詳しい調査の下地を築くと共に、アカデミックな証拠に裏打ちされた政策決定を後押しするものになるでしょう。」
この調査は米州開発銀行(IDB)、BDC(Business Development Bank of Canada)、KPMG等、数々の影響力ある調査機関によってサポートされています。また、下のロゴに代表されるようなクラウドファンディング業界の数々のプレーヤーの協力によってこの調査はより精緻なものとなるでしょう。
オルタナティブ金融とは、従来の金融システムの外で生み出された新たな金融手法とチャネルのことで、南北アメリカ大陸において急速な成長を遂げています。当社が手がけるクラウドファンディングもその一つです。この調査はエクイティクラウドファンディングやP2Pレンディングといった、貸し手と借り手を直接結びつけ、クリエイティブなスタートアップを後押しする新しい金融産業を対象としています。
ケンブリッジ大学はパートナー機関と共に、ヨーロッパにおけるオルタナティブ金融の調査を既に実施済みです。しかし、南北アメリカにおけるこの業界の調査がまだ不十分であった事が、この調査が実施されることになった背景にあります。
シカゴ大学アントレプレナーシッププログラムのディレクター、ボブ・ローゼンベルグはこう話しています。
「我々はケンブリッジ大学のパートナーとして、この急速に成長する産業への理解を深められる機会を持てる事を非常に嬉しく思います。」
調査結果は2016年の初旬に、「2015 Americas Alternative Finance Benchmarking Report」というタイトルで一般に公開される予定です。国毎、地域毎、そして金融手法毎(エクイティクラウドファンディング、P2Pレンディング、等)にデータが発表されます。当社はペルーのパートナー会社、Kobranzas社を通じて南米地域のオルタナティブ金融市場に参入しています。この調査結果は、来年以降の南米におけるクラウドファンディング市場動向を占う上で重要なものとなるに違いありません。