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スペインの経済成長は果たして3%に達するのだろうか…

こんにちは、エコノミストチームです。

「次の総選挙までの半年間で、スペイン経済の成長率は3%に達して50万人の新規雇用が生まれる」これは、スペインのラホイ首相の統一地方選でのメッセージです。しかし、こうしたメッセージを掲げていながら、5月24日行われた地方選ではラホイ首相が属するスペイン与党・国民党は勝利を収めたとはいえ、苦戦しました。確実に景気が回復しているスペイン、しかし景気回復のおかげで確実に再選を果たせるという同国の首相の目論見には懐疑的です。

 

多くの有権者に景気回復の実感が乏しいうえに、過去に与党が汚職関連のスキャンダルに見舞われていたことを受け、統一地方選では左派で反緊縮財政を唱えるポデモスと中道右派で市場よりの姿勢を示すシウダダノスという二つの新興政党が躍進しました。この二つの新興政党の台頭により、国民党はいくつかの有力県議会で議席が過半数割れしています

 

(出所: Crowdcredit)

ラホイ首相が続投するか否かで、スペインの緊縮策にも影響が出ます。

しかし、2012年に危機に陥ったスペイン経済は現在回復基調にあり、ラホイ首相は公共事業削減や増税といった財政改革、解雇を容易にして流動性を高める労働市場改革などを進めてきました。

 

(出所: Crowdcredit)

年末の総選挙で続投を狙うラホイ首相に逆風が吹く中、今後スペインの経済成長に期待です。


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