クラウドファンディングの成功事例
本日はクラウドファンディングの成功事例についてお話していきたいと思います。
クラウドファンディングの歴史において、もっとも成功した事例の一つとしてPebble Watchが挙げられます。当時Allert社のCEOであったEric Migicovskyはデルフト大学での学生時代に、携帯電話の様々な機能
を手首で使えるようにした新たな製品を構想しました。そして卒業後にそのプロトタイプを開発してベンチャーキャピタルや投資家にファンディングを訴えましたが、彼らの反応は懐疑的なものでした。
そこでEric Migicovskyはプロトタイプの製品化に必要な金額をファンディングしてもらうため、KickstarterというプラットフォームにPebble Watchを載せたところ、たった2時間で目標額の10万ドル、28時間で100万ドルの募金に成功し、一週間でKickstarter史上最高の募金額を達成しました。募金総額は10,266,845ドルとなり10万ドルの目標に対してその百倍以上を達成したことになります。製品の発注までには1年以上の時間が必要だったにも関わらず、Kickstarterの投資者はこの製品の将来性を見出して、過去最大の投資額を投じた結果でした。
Eric Migicovskyは、Kickstarterを通して得た資金を基にラスベガスで2013年1月8日から11日まで開催された国際家電ショー「CES2013」にてPebble初のスマートウォッチを公開しました。
これをかわきりにPebbleは99ドル以上投資した投資者にプレゼントした6万8千台を含め、およそ27万台を販売することで、ウェアラブル市場での成功を収めたのです。
これ以来、クラウドファンディングが既存の投資システムの代替手段として注目を浴び、スタートアップ企業が利用するようになり、その隆盛の踏み台を創ることになったと言えるのではないかと思います。
(Kickstarter Pebble Watchのクラウドファンディング)