為替の動向:ウクライナ情勢、米国の利上げ 実際の影響は?(上)
ウクライナ危機、原油価格の低下、食品価格の高騰で消費者心理が冷え込んだロシア。原油価格はルーブル安をも巻き起こしました。このルーブル安はいつから起こったのでしょうか。
(出所:ロシア連邦中央銀行, Crowdcredit)
ユーロ、米ドルに対してのルーブル安は2013年11月から緩やかに始まりました。
原油価格がまだ高く、ウクライナ内戦が勃発する前のことです。ルーブル安はクリミア半島の編入後の2014年3-4月頃に顕著化、一度安定したものの7月から12月にかけてルーブルは大幅に下落しました。2015年に入ってからは安定したもつかの間、格付け会社からの格下げの影響でさらなるルーブル安へシフトしました。
Bruegelの調べによると、ウクライナ情勢は中欧の為替に影響を与えました。主な為替は、フォリント(ハンガリー)、セルビア・ディナール、ズウォティ(ポーランド)、ルーマニア・レウ、トルコ・リラですが、限定的な貿易関係のため大幅な騰落はありませんでした。
ルーブルが急激に騰落した2014年12月から2015年1月も為替は動いたものの、比較的に振れ幅は小さく短期的なものと見られます。
(出典;Oanda, Crowdcredit)
*2013年11月1日終値を基準値(100)として、2015年3月12日までの為替を計算。
各通貨の騰落率は下記の通り
(出所:Oanda, Crowdcredit)