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クラウドファンディングアジア:マレーシアの挑戦

 

アフリカに負けじと、アジアでもクラウドファンディングの機運が高まっています。

 

2013年にシンガポールにて設立されたクラウドファンディングアジアは、2014年8月に第一回目のサミットを開催しました。アジア諸国から約300人が参加し、カンボジアの国務大臣、タイの証券取引所事務総長などそうそうたるメンバーが名を連ねました。

 

 

昨年のサミットに続く会合が、2015年には、タイ、中国、インドネシア、マレーシア、シンガポールにて開催される予定です。将来、日本での開催はあるのでしょうか。

 

アジア諸国がこぞってクラウドファンディングに注目する中、リスク軽減、安全性確保のためにまずは取り組まなければいけないことがあります。それが、法律や規制の整備です。クラウドファンディングは、インターネットを通して比較的簡単に資金が集められてしまうため、詐欺や悪徳商法がまかり通らないよう、法律や規制まわりの環境を整えなければいけません。

 

マレーシアはいち早くこの問題に取り組み、すでに投資型クラウドファンディング法の草案を起草しています。以下のような内容が含まれます。

 

  • マレーシアの投資型クラウドファンディングの管轄は、国の証券監督委員会が行うこと。
  • クラウドファンディングを通して資金を募集する団体は、必ず証券監督委員会によって定められた情報を開示すること。
  • 募集可能な資本は、一団体あたり約100万円/年を上限とすること。

 

日本でもクラウドファンディングにまつわる法律が整備されはじめていますが、資本を募る団体は、第2種金融商品取引業への登録が必要です。マレーシアは特にその様なライセンスを取得せずに、クラウドファンディングのプラットフォームが利用できることになるかもしれません。マレーシアのクラウドファンディングへの意気込みは、こちらのビデオからも感じられます。

お金の遣り取りが伴う環境をどう整備するかに、各国が頭を悩ませています。法律や規制が厳しいと、参入障壁が高くなり、市場の発展を阻害するかもしれません。逆に、法律や規制を緩めると、詐欺や悪徳な商法が横行してしまうかもしれません。

 

今後、マレーシアをはじめとしたアジアの国々が今後、クラウドファンディングにおいてどのような環境整備を行っていくのかが注目されています。

 

出所・参考:JD Alois, Crowdfunding Insider; Jason Best, Crowdfunding Capital Advisors


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