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段階・目的別 クラウドファンディングの使い分け

クラウドファンディングは、これまでの伝統的な資金調達の難点を解決してくれる、救世主になるかもしれない、と世界中が注目をしています。

それは、金融を「監督」する銀行のディフェンス行為と違い、「普及」をするオフェンス役であると形容されるほどです。

クラウドファンディングは、金融アクセスの普及が目的なので、利用者の用途に合わせてフレキシブルにプラットフォームを変えられることも特徴的です。

事業にはもちろんのこと、資金が必要です。

しかし、資金を必要としている人が、事業サイクルのどのフェーズに位置づけられているかにより、クラウドファンディングの使い方も変わります。必ずしも全てのクラウドファンディング事例に当てはまるわけではありませんが、おおよその兆候は下記の図で表すことができます。

【オール・オア・ナッシング】

アイデアはあるけれども、まだ商品化がされていない場合は、市場の反応を把握したり、人々の趣向を探ったりする必要があります。その際は、オール・オア・ナッシング(All or Nothing)という、プロジェクト目標金額の満額に達した場合のみ、契約が成立するというプラットフォームを使うのが賢明かもしれません。目標金額に達しなかったということはニーズがないのかもしれませんし、コンセプトがずれているのかもしれないからです。KickstarterやIndigogoでは、この種類の公募が一般的です。

【バウンティ】

次に、プロジェクトが成功した後に、奨励金・賞金というかたちで、資金が支払われる、バウンティ型とういものもあります。Bountysourceというソフトウェア開発を支援するクラウドファンディングが採用しています。ソフトウェアの開発は比較的資本金が少なくて済むので、開発に成功した場合にのみ賞金がもらえるというインセンティブを与えることで、業界を盛り上げています。

【テイク・イット・オール】

最後に、テイク・イット・オール(Take it All)。これは、ずばり寄付なので、どのフェーズでも利用できますが、すでに商品化、販売が開始しているものを後押しして欲しい、応援して欲しい場合に、有効かもしれません。Indigogoではこの方法で資金調達を行うこともできます。また、お手軽感のあるFundlyなどがこの方法をとっています。

投資型クラウドファンディングとの違い

クラウドクレジットが現在行っているペルー事業は、既にペルーに商品が存在しており、その活動規模を広げる役割を果たしているために、投資型のテイク・イット・オールに似ているかもしれません。ですが、投資頂いているお客様のお金は、テイク(寄付)ではなく、出資していただいているので、テイク・イット・オールとも少し違います。クラウドクレジットが推進している投資型クラウドファンディングは、上記のフローとはまた少し違った分析を行う必要があるのかもしれません。

クラウドファンディングもこの様な視点から眺めてみると、違った角度から事例分析を行うことができそうです。

参考:How Crowdfunding Is Changing the Financial Ecosystem – for Good

http://magazine.good.is/articles/wish-for-the-future-a-world-that-funds-what-matters

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