エストニアの新しい動き
こんにちは、マーケティングチームです。
エストニア基本情報にひきつづき、今回はエストニアの新しい動きについて。
2013年にエストニア政府は、新情報社会戦略を策定しました。
これは、2020年までの方向性を示すもので、30Mbps以上のブロードバンドの100%普及、電子IDカードの機能拡張と安全性強化などを掲げています。
具体的なプロジェクトはすでに動き出しています。
例えば、電子居住(e-resident)プロジェクト。
世界各国のだれでもエストニアの電子IDを発行することができ、電子署名、会社設立の登記、銀行のオンライン取引など同国のサービスを受けることができます。e-residentの広がりによる、エストニア国内への企業の誘致や経済の拡大、国際社会のハブ機能としての定着が狙いです。
また、プログ・タイガープロジェクトと呼ばれる初等教育におけるコンピュータープログラミング教育も、IT先進国である欧米に先駆けて行われています。ITによって国を維持するためには、技術、システムだけでなく、人材の育成も重要であるためです。
e-Estoniaより
1990年代から現在までの約20年間で、ITの世界はめまぐるしく変化しました。世界中の国々でITの強化が掲げられましたが、中でもエストニアの成功は際立っています。
国の意思決定のはやさや柔軟性の観点で、国が小規模であることが有利にはたらいたのは言うまでもありません。しかし、隣国ラトビアにおいても導入されたeガバメントは、エストニアと比較し効率よく機能していないことから、国の規模だけが成功の要因ではないようです。
Reference:
日下淳, ICT立国エストニア「20年の成功物語」のひみつと教訓, 2014.
ICT Export Cluster, e-Estonia, https://e-estonia.com/, アクセス日2015/02/18.