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ファンディングモデルの移行

 

こんにちは、マーケティングチームです。

 

以前、一口にクラウドファンディングといっても、種類があること、その中でも「投資型」は今後の発展が期待されていることをご紹介しました。そして、新興国・途上国の、クラウドファンディングの想定潜在市場は2025年には10兆円規模であることについても触れました。今回は、この2つのポイントについて、もう少し深く掘り下げてみましょう。

 

図左下:これまで、新興国・途上国のファンディングは、①少ない資本で、②何らかの組織が媒体となって行うことが当たり前でした。グラミン銀行などがこの先駆的な例です。バングラディシュの女性に、少額の融資を、グラミン銀行という組織を通して融通することができるからです。

図右下:このマイクロクレジットを組織的に行うKivaは、ソーシャル・レンディングの名を馳せた当事者と言えるでしょう。Kivaは、マイクロファイナンス顧客に直接投資するように見せかけて、実は投資家の投資を束ねた規模の大きい融資をマイクロファイナンス機関毎に行っています。これにより、資本額もまとまったものが必要となります。

図左上:その後台頭したKickstarter(キックスターター)は、クラウドファンディングブームの火付け役です。パークス(Perks)という金銭的リターン以外のインセンティブとともに爆発的なヒットを記録しました。こちらのタイプは、新規事業者に必要な額が複数の投資家より集められると契約が成立するため、Kivaほどのまとまった資本額は必要ありません。

図右上:そして、これから増えるものと予想されているのが、デット・ファイナンスやエクイティファイナンス。以前のブログにて説明した、いわゆる「投資型」と言われるタイプのクラウドファンディングです。これは、Kickstarter同様ソーシャル・ネットワークを駆使しつつ、Kivaのような大型融資を募る種類のクラウドファンディングです。

 


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パークス(Perks)とは、投資家へのリターンで、通常お金以外の対価(割引、商品、謝辞、感謝の意など)を指す。

 

これからは、新興国や途上国のファンディングモデルも、上記の図の左下から右上へと移行していくことが予想され、投資家と新規事業の直接的な接点が増えることで、貧困削減や経済発展への期待も高まっています。

 

クラウドクレジットは、図右上のクラウドによるエクイティファイナンスが興隆を見せると睨み、このタイプの市場への投資を行っています。今後のデット型や、エクイティ型のクラウドファンディングの発展に大きな期待を寄せています。


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